なぜ安売りキャンペーンは絶対にダメなのか?
今日のテーマは『本当の繁盛店にしたいなら、絶対にやってはいけない安売りキャンペーン』です。
先週、ある飲食店から、こんな失敗談を教えてもらいました。
そのお店は、先月オープンしたばかりなんですが、お店のことを知ってもらいたい一心で、あることをしちゃったみたいなんです。
それは激安キャンペーンによる認知活動。
『カレーライス 39円キャンペーン!』
どうやら、サンキューと39円をかけたみたいです・・・。
激安メニューで、まずはお店に来てもらおうと、チラシを撒いて、いざキャンペーン期間に突入!
そして、結果どうなったのか?
キャンペーン期間は店の外まで行列ができるくらい、実に人であふれかえって、大忙しだったようです。
じゃあ、良かったんじゃないのか? と思いますよね。
しかし、ここに大きな落とし穴があったんです。
キャンペーン期間は39円のカレーライスばかり注文が入り、当然ですが、それ以外の注文はまったく入りません。
厨房もホール係も忙しく、かなりバタバタ。
スタッフ一同ぐったりと疲弊して、一人は体調を崩して休んでしまったほど。
しかも、39円の単価ですから、出せば出すほど赤字が膨らみます。
でも、これで多くの人にお店のことを知ってもらったので、これから売上は劇的に伸びるはずだ。
こんな期待をして、迎えたキャンペーン後の1ヶ月間。
39円キャンペーンで来たたくさんの人々は、残念ながら誰もリピーターとなって、お店を利用することはありませんでした・・・。
結局、頑張って頑張って疲弊しただけで、39円による赤字だけが残ってしまったとさ・・・。
どうしてこうなってしまったのでしょうか?
それは
『安売りすれば、価格にしか興味がない人しか来ないから』
もっと言えば
『その後にリピーターになる人は、来るはずが無いから』
安売りキャンペーンをすると、本来定価では来ないような人しか来なくなります。
つまり、お店の収益に全く貢献することのない人しか来ない、ということです。
当然、安いのが好きなだけで、お店のことを好きなわけではないので、簡単にクレームも言えちゃいます。
なんでも、キャンペーン期間はクレームの連発で、それもスタッフが疲弊した理由にもなっていました。
お店はというと、『39円なんだから、文句言うなよ!』と心のなかで罵り、そしてそれが顔に出てしまう。
本来は『もてなす』はずだったのが、『こなす』ことで、精一杯。
この状況を想像してみてください。
めちゃめちゃな忙しさとクレームの嵐で、笑顔の無いスタッフ、そしてギスギスした空間。
しかも、その期間に来てくれたお得意様は、満席で何人も帰ってしまう始末。
39円だからと1回こっきりの本来のお客ではない人ばかりがきて、普段利用してくれているお得意様が利用できない。
行列ができる赤字店。
これ、本末転倒ですよね?
大事なのは、価格ではなく、お店の価値に共感してくれるお客を集めること。
来店してくれたら、その後も継続的に利用してくれるお客さまを集めること。
価格で訴求すれば、価格に共鳴した人しか来ません。
価値で訴求すれば、お店のこだわりや魅力に共感した人が来るようになります。
当然、繁盛しているお店は、月に何度も利用してくれるお得意様を多く抱えています。
お店を繁盛させたいなら、価格ではなくて、価値で集客していく。
なによりも、そのようにして来たお客さんの再来店に力を入れていく。
ここを間違えると、本当に痛い目に遭いますよ!
あなたは、お店の利益に貢献してくれるお客さんを獲得するために、再来店対策に力を入れていますか?
あなたが本当に来てほしいお客さんを集める努力をしていますか?
ここに、お店を繁盛させるヒントがあります。