マーケットインとプロダクトアウト、どちらで考えるべきか?

今日のテーマは『あなたのお店はマーケットインとプロダクトアウト、どちらで進めるべきか?』です。
 
 
小さな個人のお店を出店する際に、市場にニーズがあるもので商売するべきか、それとも自分のこだわりを強く押し出して商売するべきか、あなたならどうしますか?
 
 
 
例えば、あなたの街には中華料理店がなく、みんなが中華料理を外食で食べたいと思っている状況を想像してください。
 
しかし、あなたはインドまで長年修行して、誰もが唸る美味しいカレーをつくることができる。
 
この街に、中華料理店を出すべきか、こだわりのカレー屋を出すべきか。
 
とても悩みますよね。
 
でも、ちゃんと答えあるんですよ。
 
 
 
お客さまから必要とされている商品・サービスで商売をする、という考え方を『マーケットイン』といいます。
 
先ほどの例で言うと、中華料理店がなくてみんなが欲しているから、中華料理店を出す、という考え方です。
 
 
 
逆に、自分のこだわりや意思で商品・サービスを用意し、それに賛同するお客さまだけに対して商売する、という考え方を『プロダクトアウト』といいます。
 
周囲が中華料理店を望んでいたとしても、自分がこだわりを持てるカレーで勝負する、という考え方です。
 
 
 
市場にニーズがあるからと、それに合わせて商売をするマーケットインの進め方は、一見ラクして繁盛できるように見えます。
 
しかし、これだけだと一定期間は繁盛できるものの、すぐに厳しい状況に陥ります。
 
それは、大手企業や競合が、そんなおいしい状況をいつまでも見逃してくれないから。
 
 
 
そもそも小規模な個人のお店では、市場のニーズを全て受け止めることなんて、できないんです。
 
市場のニーズに答えるためには、ある程度の資本力で、大きな店構えと広告予算、従業員が確保できていないとダメなんですね。
 
さらに、中華料理店として満足してもらうためには、ラーメンもチャーハンも餃子もすべて市場に合うように、全てのメニューを開発し続けないといけませんし。
 
つまり、マーケットインで勝負するなら、しっかりとした予算が必要なんです。
 
 
 
小さなお店を繁盛させるのであれば、全てのお客さんに支持される必要はありません。
 
自分のこだわりで、一部の人がファンになってくれれば良いんです。
 
つまり、プロダクトアウト、ということです。
 
 
 
でも、マーケットインの考え方も踏まえつつ、そこに強いプロダクトアウトとしてのこだわりを入れていくのは、全く別の考え方です。
 
中華なら何でも食べられる総合中華料理店ではなく、飲茶専門店を出すとか、四川料理の専門店を出すとか。
 
全てのマーケットには答えられないけど、ニーズをある範囲で満たしつつ、でもこだわりの専門性があって、熱狂的なファンがいるお店。
 
これなら、大手企業が総合的な中華料理店を出しても、同じ土俵で勝負するわけではありませんしね。
 
 
 
市場のウケも良くて、大手が来ても勝てる、マーケットインとプロダクトアウトのハイブリッドです。
 
ハイブリッドといっても、かなりプロダクトアウト寄りじゃないとダメなんですが。
 
 
 
でも、こだわってやりたいことがカレーなら、プロダクトアウトの考え方で、こだわりカレー専門店を出すべきですけどね。
 
 
 
もし、自分の商売が最近伸び悩んでいるのなら、今の状況がマーケットインから競合を呼び込んで陥っているのか、考えてみると、何か見つかるかもしれませんよ。
 
 
 
ここに、お店を繁盛させるヒントがあります。

 

 

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